内部通報制度の改正点

 内部通報制度については、コーポレートガバナンス・コードにおいても、「上場会社は、その従業員等が、不利益を被る危険を懸念することなく、違法または不適切な行為・情報開示に関する情報や真摯な疑念を伝えることができるよう、また、伝えられた情報や疑念が客観的に検証され適切に活用されるよう、内部通報に係る適切な体制整備を行うべきである。取締役会は、こうした体制整備を実現する責務を負うとともに、その運用状況を監督すべきである。」 (原則 2−5) や、「上場会社は、内部通報に係る体制整備の一環として、経営陣から独立した窓口の設置、例えば、社外取締役と監査役による合議体を窓口とする等を行うべきであり、また、情報提供者の秘匿と不利益取扱の禁止に関する規律を整備すべきである。」( 補充原則 2−5 ①) が規定され、上場会社だけではなく、 IPO 準備会社でも対応・整備が必要な項目となっております。
 一方で、内部通報制度の根幹となる 「公益通報者保護法 」に関しては、 2022 年 6 月の改正法施行に向けて、 2021 年 8 月 20 日に消費者庁が、「公益通報者保護法第 11 条第 1 項及び第 2 項の規定に基づき事業者がとるべき措置に関して、その適切かつ有効な実施を図るために必要な指針」( 以下「本指針」) を公表しました。また、 2021 年 10 月 13 日に本指針の解説となる 「公益通報者保護法に基づく指針の解説 」 以下 「指針解説 」 を公表しました。
 本稿では、 IPO 準備会社についても対応が必要な内部通報制度に関して、改正点の特徴的な事項の概略を中心に取りまとめております。

公益通報者保護法 改正の概略

 2020 年 6 月に、公益通報者保護法の一部を改正する法律が成立・公布され、 2022 年 6 月 1 日の施行 に向けて準備を進められております。
 本指針は、上記改正により事業者に義務付けられた内部公益通報対応体制の整備その他の必要な措置について、具体的内容を定めたものです。
 2022 年 6 月 1 日の改正公益通報者保護法の施行に際しては、内部通報体制の整備の義務付けの対象となるのは従業員が 300 人超 の企業とされており、従業員が 300 人以下の企業では努力義務とされております。
 また、内部調査等に従事する者に対し、通報者を特定させる情報の守秘を義務付けることとし、当該義務違反に対しては刑事罰を導入することになりました。

公益通報者保護法 改正内容の特徴的な事項

 社会問題化する事業者の不祥事が後を絶たないため、内部通報・外部通報の実効化を確保することを主眼とした今回の改正ですが、tuu特徴的事項は下記内容となります。

 

行政機関等に対する公益通報が保護される要件が緩和されます。

  

報道機関等に対する公益通報が保護される要件が緩和されます。

 

通報者の保護が強化されます。

「内部公益通報対応体制の整備その他の必要な措置」の概略

 本指針において、 改正公益通報者保護法第 11 条第 2 項に関し内部公益通報対応体制の整備その他の必要な措置として示された内容の概略等は下表のとおりです。

 

 

 

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