2024年9月2日、「新たな事業の創出及び産業への投資を促進するための産業競争力強化法等の一部を改正する法律」(「改正産業競争力強化法」、以下「同法」)が施行され、会社法の特例として、同法において『「募集新株予約権の機動的な発行」に関する制度』(「ストックオプション・プール制度」、以下「当該制度」)が創設されました。
当該制度は、経済産業大臣及び法務大臣の確認を得たスタートアップを対象とし、ストックオプションを機動的に発行することができる制度です。
本稿では、当該制度の概略を取りまとめております。
「ストックオプション・プール制度」の概略
当該制度を活用するためには、経済産業大臣及び法務大臣の確認を受ける必要があり、確認されるポイント等は下表の内容となっております。

なお、上記の確認を受けるに際しては、1ヶ月程度の事前相談のあとに正式申請し、経済産業省及び法務省の審査を受けたうえで、確認を
受ける必要があり、最終的な「確認書」が交付されるまでの標準処理期間が1ヶ月程度とされております。
当該制度において、経済産業大臣及び法務大臣の確認を得たスタートアップ企業にとって、ストックオプションの柔軟かつ機動的な発行の特例の内容は下表の通りです。
当該制度の活用により、スタートアップ企業の資本政策の選択肢が拡大することで成長に資することが期待されます。
関連記事