2023年10月11日に第12回「市場区分の見直しに関するフォローアップ会議」が開催されました。
当該会議では、2023年9⽉末までに実施されていたプライム市場からスタンダード市場への市場区分の再選択の結果や、プライム市場における⼥性役員の選任に係る規則改正の内容の報告があり、「資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応」「株主との対話の推進と開示」や「プライム市場における英文開示の拡充について」等の項目に関して議論されました。
本稿では、これらの内容等について取りまとめております。
「資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応」の議論状況
本項目については、下表の内容で議論されております。
議論内容として、本項目について「コーポレート・ガバナンス報告書」において項目設定すべきであることや、企業⾏動規範との関係性を明確化すべき等の意⾒が目⽴ったものとして挙げられます。
「株主との対話の推進と開⽰」の議論状況
本項目については、下表の内容で議論されております。
特に「①企業の取組みの好事例の紹介」に関して、好事例だけではなく余り適切とは思われない事例についても合わせて公表すべきという意⾒が目⽴ったものとして挙げられます。
「プライム市場上場会社の英文開示の拡充について」の議論状況
プライム市場上場会社の英文開示の現状について、英文開示実施率、海外投資家の現状評価や満足度が紹介されました。
海外投資家から⾼い英文開示のニーズが寄せられている対象が幅広い書類である⼀⽅で、プライム市場上場会社の英文開示の実施状況は書類によって取組状況に⼤きな差があります。
海外投資家からニーズの高い同時および同⽇の開示ニーズについても、ニーズと上場会社の実施状況に⼤きな差があります。
上記の大きな差の改善について、上場会社の英文開示には会社側の負担も相当程度有ることを踏まえて、AI等のツールの活用や実際にニーズ通りの開示を行っている上場会社の具体的な取組状況事例の共有等も有益となる旨の意見が目立ったものとして挙げられます。
関連記事