2024年の新規上場会社は86社となり、2023年対比で10社減少しました(TOKYO PRO Marketは除く)。
本稿では、2024年のIPOの特徴や、「市場区分別」「業種別」「主幹事証券別」「監査法人別」の各項目についての2024年の社数ランキングと、「公開価格PER(予想ベース)」「初値上場時価総額」「初値騰落率」の上位下位3社ランキングをまとめております。


時価総額1,000億円以上のIPO
時価総額1,000億円以上(公開価格ベース)のIPOは、2024年は下記の5社となりました。
また、時価総額1,000億円以上(公開価格ベース)のIPO社数の年間5社は、2021年以来で3年ぶりとなります。

特徴的な事業内容、スキームなどの会社の新規上場
2024年は、下表のような特徴的な事業内容の会社や、特徴的なスキームなどによる新規上場がありました。
昨年に引き続き宇宙関連のビジネスを展開している会社や、スイングバイIPOという新たな手法で上場を達成した会社が含まれていることなどが特徴的です。

PRO Market市場への新規上場動向について
TOKYO PRO Market(以下、TPM)市場への新規上場社数は順調な伸びを示しており、2024年のTPM市場の新規上場社数は、2023年から18社増加した50社となり、過去最多社数を更新しました。
2024年は、TPM市場以外のその他市場全体の新規上場社数が2023年対比で減少したこともあり、上場市場としての存在感が一層増しております。
また、一旦TPM市場へ上場した後にその他市場に上場する会社数はこの数年では増加傾向となっておりますが、2024年は3社と安定的に推移しております。
なお、TPMと同様に特定投資家等(プロ投資家)のみが取引を行う市場として、2024年12月には福岡証券取引所にFukuoka PRO Market(以下、FPM)が創設され、同時に1社が新規上場しており、今後も、両PRO Market市場への新規上場社数や、両PRO Market市場を経由してその他市場へ上場する会社数が増加していく可能性が高いものと思料されます。

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