東証の「スタンダード市場への市場区分の変更について」について

 東証の市場区分変更後は、上場維持基準については経過措置が採用されておりましたが、2025年3月1日から上場維持基準の経過措置は順次終了し、以後到来する基準日から本来の上場維持基準が適用されることとなっております。
上記の経過措置の終了を迎えるに当たり、2025年1月に東証から、スタンダード市場への市場区分の変更を検討するプライム市場・グロース市場の上場会社を対象として、手続きの流れや審査基準の概要をまとめた「スタンダード市場への市場区分の変更について」が公表されております。
本稿では、「スタンダード市場への市場区分の変更について」の概略を取りまとめております。

具体的な手続き等について

 スタンダード市場への市場区分の変更審査を受けるに当たっては、申請の6ヶ月前までを目途に相談窓口である東証の上場推進部に連絡することが必要となっております。
スタンダード市場への市場区分の変更審査は、上場会社としての実績を勘案して実施することとされておりますが、相談窓口で効率的な審査が可能と判断された場合は、主な確認対象を一部の審査基準に限った効率的な審査が適用される場合があり、審査期間や申請書類の記載項目等について、取扱いが異なっております。
なお、効率的な審査が適用されない場合は下表の通りです。

 効率的な審査となる場合と、効率的な審査が適用されない場合の主な相違点等は下表の通りです。
効率的な審査となる場合については、審査期間の1ヶ月の短縮化や、市場区分変更の準備において企業側の負担感が大きいⅡの部の作成についても、添付資料を含めて作成負担の軽減化が図られております。
 

 市場区分の変更審査の基準は「形式基準」と「実質基準」の2つから構成されており、後者の「実質基準」は以下の5つの項目から構成されますが、効率的な審査が可能な場合の「実質基準」の各項目に関する審査上の取扱いは下表の通りです。
効率的な審査が可能な場合は、審査ヒアリング等における負担の軽減化が可能な場合も有り得る内容になっております。

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